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心のなかの冷たい何か

心のなかの冷たい何か長らく絶版になっていた若竹七海の「ぼくのミステリな日常」の続編が先ごろ復刊された。


失業中のわたしこと若竹七海が旅先で知り合った一ノ瀬妙子。強烈な印象を残した彼女は、不意に電話をよこしてクリスマス・イヴの約束を取りつけたかと思うと、間もなく自殺を図り、植物状態になっているという。悲報に接した折も折、当の妙子から鬼気迫る『手記』が届いた。これは何なのか、彼女の身に何が起こったというのだろう?真相を求めて、体当たりの探偵行が始まる。


古くからの若竹七海ファンには、待望の復刊であるが、「それより新作を書いてくれ!」と思っている人も多かろう。
(私もその一人だ)

本当に寡作な作家だなあと思いつつ、やっぱりレジまでもっていってしまった。




「心のなかの冷たい何か」っていうのは、読む人によって響くところが違うかもしれない。

私の中にある「冷たい何か」は、どっちかというと、その闇の中にあるひとつの「点」だ。
その「点」も、やっぱり自分かもしれない、というのは正しい。
そんなことを思いながら読み終えると、文庫版あとがきに、著者である若竹七海が、


「犯罪は虚構のお楽しみだ。現実にでしゃばってほしくない」

と書いていた。

「なるほど。その考えも正しい」と、大きく頷いた私であった。

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