ほんとに軽く100回以上みているのだ、この映画。
スクリプトは丸暗記しているし、歌も全部歌える。
(上手いか下手かはおいといて)
私にとって、リチャード・アッテンボローといえば、「ガンジー」の監督でもなく、サンタクロースでもなく、ジュラシックパークを作ったオジイチャンでもなく、「コーラスライン」の監督さんである。
この映画は、1975年から1990年までの15年間、ブロードウェイで6137回、観客動員数664万人というロングランを記録した舞台「コーラスライン」の映画化作品だ。
同公演の全米ツアーに出演したアリソン・リードが出演していたり、また彼女以外にも、当時のブロードウェイのトップダンサーが名を連ねていたりする。いわゆる端役でも、ダンスも歌もめちゃくちゃ上手い。
「コーラスライン」の舞台さながらのオーディションで絞りに絞った、ほんとにすごい豪華キャスティングの映画だった。
が、
当たり前というか仕方ないというか、日本で興行成績はあんまりよろしくなかった。
まあ、もともとミュージカルそのものが売れるお土地柄じゃないから、しょうがないのかもしれないが、それでも、このミュージカルはやっぱりいまだにファンが多い。
劇団四季の「コーラスライン」はまだまだ上演中だし、次は京都にやってくる。
今はもうロンドンでもブロードウェイでも見られないらしいので、「Cats」と並ぶロングランの理由を、一度でいいからぜひ生の「コーラスライン」で知っていただきたい。
さて。
そんな思いいれのある映画にも関わらず、なかなか手が出なかったDVDを、このたびやっと購入した。
このDVD。
値段は高いわ、プレス数は少ないわ、特典はないわ、字幕は日本語だけだわ、ファンとしてはブーイングの嵐なのであるが、とうとう愛蔵版のビデオテープが劣化して、あげくのはてにビデオデッキも壊してしまったのだ。
で、「しかたないなあ〜」といいながら、このDVDを買ったわけである。
イヒヒ♪
エンドクレジットを見ながら、
「さすがに劣化したビデオテープとは感動が違うかったわ〜」
と思ってニコニコしていると、
コーラスダンサーの中でも、ひときわ緊張しながら踊り続けるクリスティン・エブリン・アーリック・デルーカという役を演じていた女優さんに目がいった。
役の上では、同じくオーディションを受けにきている、アラン・デルーカと新婚さんで、「極度のあがり症だけどダンスだけは誰にも負けない!」と思っている女の子である。
とはいうものの、ソロナンバーもないし、ソロダンスもないし、オーディションには結局落ちちゃうし、どっちかというと目立たないダンサー役だ。
が、その役を演じていた女優さんの名前が、
Nicole Fosse?!
フォッシーといえば、いうまでもなく、ボブ・フォッシーである。
たとえミュージカルを知らない人でも、この人のミュージカルナンバーを聞いたことがないという人はいないだろう。
「Sing!Sing!Sing!」やら「シカゴ」やら「オールザットジャズ」の舞台を知らなくても、曲はどっかで必ず聞いたことがあるはずだ。
で、ニコル・フォッシーといえば、1999年にトニー賞になったミュージカル「フォッシー」の製作者ではなかったか?
ってか、あんた、娘さん?!
ボブ・フォッシーの?!
マイケル・ダグラスなんかよりずーっと大物じゃん!と思うのは私だけ?
いやあ、びっくりした。
100回以上みてたのに、全く気がつかなかったよ。
と、思っていたら、どうやらそんなのは、ミュージカルファンの常識だったらしく、
「え?しらんかったん?」
と、言われてしまった。
人生、ずーっと「Surprise!Surprise!」なのかもしれないわね。やっぱり。
さてさて。
ちなみに、同居人なぞは、元々やっぱりミュージカルが好きじゃないので、
「なんで突然歌いだすのか?」
「なんで突然踊り狂うのか?」
というアリガチな批評とともに、「このオーディションはフェアじゃない」といって怒っていた。
この映画は舞台にほんとに忠実に作られているのだが、少し変更された箇所があるのだ。
映画では、演出家役のザック(マイケル・ダグラス)の元・恋人キャシー(アリソン・リード)が、オーディション中に突然現れる。キャシーは、ブロードウェィのトップタ゜ンサーだったという設定になっている。
そのキャシーとザックが自分たち過去の色恋沙汰ですったもんだした末に、結局、途中から最終選考に加わったキャシーが、コーラスライン(その他大勢のダンサー役という意味)を勝ち取ってしまうのだ。
・・・・・・・・・・・で、それをフェアじゃない!と、同居人はいうわけである。
舞台の方では、ちゃんとキャシーは最初からコーラスのオーディションを受けているので、こんな不公平感はない。
とはいうものの、
「何故、ザックがコーラスダンサーのバックステージを尋ねるなんていう奇妙なオーディションをしているのか?」
という謎が、キャシーの存在で明らかになる仕組みなので、それはそれで、確かに映画にしてもよかったんじゃないか?と、今となっては私も思うんだけどね。
でも、この映画だけのスペシャルナンバーもあるし、映画は映画、舞台は舞台ってことで♪
まあ、そんなことはさておき、やっぱり「ミュージカルは好きじゃない」という人と、一緒に「コーラスライン」をS1席で見るのは、ちょっともったいない気がしないでもない。
京都公演がやってくるまでに、誰かいい相棒を探すことにする。

