ロアルド・ダールの「チョコレート工場の秘密」は、子どもが必ず読まなくてはいけない一冊だ。
と、信じてやまない。
いわゆる名作とよばれる本でなくもいい。
「リング」でも「電車男」でもなんでもいいから、本を読んでゾーッとしたり、温かい気持ちになる経験は絶対に必要だ。
読書経験の乏しいまま大人になるのはやばい。
さて、ロアルド・ダールの「チョコレート工場の秘密」である。
子どもに読ませる本リストの一冊に、ケストナーの「飛ぶ教室」と並んで譲れない一冊だ。
自分が子どものころに読んだ本をそのまま実家からもってきているので、もちろん田村隆一訳の「チョコレート工場の秘密」も持っているのだが、あまりにボロボロ。
かといって、比較的キレイだとはいえ、原本を読ませるほど私は教育熱心な親でもない。
と、いうわけで、読ませる子どもにも、本にも気の毒になり、会社帰りに、かなり大きな本屋に寄った。
ティム・バートンの映画「チャーリーとチョコレート工場の秘密」のおかげで、どこの本屋でも新訳版が平積みされている。
パラパラとめくってみたが、どうにも訳が気に入らない。
確かに、
英語らしく読むのなら、ウィリー・ワンカはウィリー・ウォンカが正しい。
チャーリー・バケットはチャーリー・バケツやもしれぬ。
で、それがそもそもダジャレになっていることを、大人になった私も潔く認めよう。
が、そこはまだ100歩譲るとして、こんな可愛いウィリー・ワンカはイヤだ。>呼び名も旧訳にこだわる。
おどろおどろしくもなんともないし、謎っぽくないし、「ウィリー・ワンカは、変人だがいいひと」になっているではないか。
いや、このウィリー・ワンカが「変人」だということさえ、子供たちにはイマイチ伝わるまい。
これはあかん・・・・・、と、親らしく独断と偏見に満ちた審判を新訳に下したつかさみずほは、
レファレンスに、 「旧訳版はないか?」 と尋ねてみた。